ウーピー・ゴールドバーグは、1985年の映画 「カラーパープル」 のセリー役でアカデミー賞にノミネートされた。
ウーピー・ゴールドバーグが新作映画「The Color Purple(邦題:カラーパープル)」にサプライズ出演した。
68歳のウーピー・ゴールドバーグは、アリス・ウォーカーの1982年の小説を映画化したスティーブン・スピルバーグの1985年の映画「カラーパープル」で、セリー・ジョンソン役で主演した。
映画「カラーパープル」
「カラーパープル」(原題:The Color Purple)は、1985年制作のアメリカ映画。アリス・ウォーカー原作の同名小説の映画化。
概要第58回アカデミー賞で、作品賞を含む10部門で候補(助演女優賞で2人あがったので11候補)にあがった。しかし、無冠に終わっている。スピルバーグの監督賞候補入りにも至らなかった。一説には、娯楽映画を一貫して作り続けていたスピルバーグが賞狙いに走ったことに対する会員の拒否反応や、「黒人の心を理解していない黒人映画」という反感があったのでは…と言われている。しかし、映画の完成度は前述のアカデミー賞候補にあがったことからも見られるように、非常に高い。
ウーピー・ゴールドバーグはこの作品で映画デビュー。アリス・ウォーカーがサンフランシスコの舞台に立っていた彼女を見て主役に大抜擢した。明るく陽気なイメージとは正反対の静かな演技を披露し、演技力の高さと器用さを見せ、映画デビュー作にしてアカデミー賞の候補となった。また、司会者として知られるオプラ・ウィンフリーもこの作品が映画デビューである。
音楽はクインシー・ジョーンズが担当。その理由は、本作ではブラックミュージックが重要な要素となっているためである。スピルバーグは『E.T.』が大ヒットした後、次回作について問われると、ジョーンズと一緒にミュージカルを作る構想があると語っており、このことは『E.T.』のサントラ盤のライナーノートに記されている。その企画がこの映画に変わったという経緯もある。スピルバーグは劇場映画デビュー作『続・激突!/カージャック』以降、音楽はジョン・ウィリアムズが手がけてきたが、そのなかで本作は別の作曲家が手がけた例外となった。他に例外は『トワイライトゾーン/超次元の体験』のジェリー・ゴールドスミスだが、これはオムニバス映画の一挿話だけ監督したものである。
当初アリス・ウォーカーは白人であるスピルバーグに監督を任せることに難色を示していたが、クインシー・ジョーンズがスピルバーグを推挙したことで了承したという。
あらすじ
物語は、20世紀初頭のジョージア州ハートウェルの片田舎で、セリー・ハリスの人生を中心に展開する。ハリスは10代のアフリカ系アメリカ人の少女で、父親から残酷なレイプと虐待を受ける。彼女は密かに彼の子供2人を出産する。出産後、父親はすぐにセリーから子供たちを取り上げ、手放す。セリーは末の妹ネティと強い絆で結ばれ、一緒に遊び、アルファベットを学ぶ。
「ウィキペディア(英語)」より引用
男やもめのアルバート・”ミスター”・ジョンソンは、当初ネティとの結婚を望んでいたが、彼女の父親はネティに性的魅力を感じていたため、ネティをミスターに渡すことを拒む。セリーは代わりにミスターと結婚させられるが、ミスターは彼女を虐待する。ある日、ネティは父親の性的誘惑を振り切るのに疲れて家を飛び出し、セリーに身を寄せる。ある日、通学路でミスターがネティをレイプしようとする。彼女は彼を撃退し、彼は激しく彼女を家から追い出す。去り際、ネティはセリーと交わした約束を果たすと約束するが……。
ブロードウェイ・ミュージカルの映画化としてスクリーンに戻ってきた本作では、フィリシア・パール・ムパシとファンタジア・バリノが、人生のさまざまな段階にあるセリー役を演じている。新バージョンの制作チームは、オリジナル版でアカデミー賞にノミネートされたゴールドバーグを登場させる適切な方法を模索していた。
映画の序盤では、若いセリーが出産するシーンが描かれ、その手助けをする助産婦をゴールドバーグが演じている。
「スピルバーグの映画は、私たちの文化の中でとても大きな存在でした。映画での出来事がどこで起こっているのか、セリーがどんな人物になるのかを理解するのに苦労しました。そして、この映画に出演した女優たちは、これらの象徴的な役柄を見て育ち、それが彼女たち自身も女優になるきっかけとなったのです。」と脚本家のマーカス・ガードレーはロサンゼルス・タイムズに語った。
ガードレーは、バトンの受け渡しを示すために、ゴールドバーグを助産婦として物語に登場させることにしたと語った。
「この映画の象徴的なシーンで、ゴールドバーグは完璧な役のように感じました。なぜなら、ゴールドバーグは出産時にセリーを励ますだけでなく、彼女自身がこの役を作り上げ、今ではセリー役の彼女がそれを受け継いでいるように見えるからです。」と同氏は述べた。
1985年「カラーパープル」のウーピー・ゴールドバーグとマーガレット・エイブリー
引用元:Everett Collection
「これは最も美しいシーンの一つだ。というのも、ゴールドバーグが誇らしげにセリー役の彼女(ムパシ)見ていて、”あなたならできるわ”と彼女に言っているのが見えるからだ。」と、彼は付け加えた。
ゴールドバーグは1985年の「カラーパープル」で主役を演じ、映画で2度目のクレジットタイトル(映画のエンドロールで「主演:〇〇」と表記されること)となった。それ以来、彼女は俳優、プロデューサー、テレビ番組「ザ・ビュー」のトークショーの共同司会者として、大スクリーンで数十年にわたる成功を収めてきた。
さらに、今回の新作映画の監督ブリッツ・バザウレは、ゴールドバーグは冗談を言うのが好きなため、彼女のカメオ(ゲスト)出演シーンを撮影するのはおもしろい撮影になったとロサンゼルス・タイムズ紙に語っている。
新作映画「カラーパープル」のフィリシア・パール・ムパシとウーピー・ゴールドバーグ 引用元:Getty
「撮影中、私たちはゴールドバーグのすることすべてに立ち止まって笑わなければならなかったし、彼女がお笑い芸人出身であることを忘れてしまうほどだった。でも何よりも、彼女がフィリシアにどれだけ思いやりと愛情を注いでいたかを覚えているよ。」 と彼は言った。
「彼女の立ち振る舞いはとても象徴的でした。映画”カラーパープル”の中で彼女が表現しているものだけでなく、彼女が表現しているもの、つまり、彼女が女優とてとても大きな存在であり、彼女が切り開いた女優業の道を象徴していたんだ。」と彼は続けた。
映画監督のバザウレと、バリノ、ダニエル・ブルックス、タラジ・P・ヘンソンらを含む映画の演者たちは、最近「ザ・ビュー」に出演し、ゴールドバーグと映画について語り合った。
「ザ・ビュー」
『The View』(ザ・ビュー)は、アメリカのABCテレビで1997年8月11日から放送中のトーク番組。カナダではCTVで放送されている。2017年に放送開始から20周年を迎えた長寿番組である。
「ウィキペディア」より引用
放送時間は平日午前11時00分(東部時間)からの42分間である。収録はニューヨークのABCスタジオで行われ、月曜日から木曜日は生放送で、金曜日は録画放送となっている。
番組の共同司会者(Co-hosts)はシーズンごとに度々交代している。2006年にコメディアンのロージー・オドネルが番組に参加したが、2007年に女優でコメディアンのウーピー・ゴールドバーグと入れ替わる形で降板した。ABCニュースアンカーのバーバラ・ウォルターズとコメディアンのジョイ・ベハーは番組開始時点から15年以上に渡って共同司会を務めていたが、2013年にベハーが番組を降板し、製作総指揮を兼任しているウォルターズも2014年に共同司会を降板した。ただし、ベハーは2015年のシーズンから共同司会に復帰している。
1985年の「カラーパープル」でアカデミー賞主演女優賞に初ノミネートされてから約40年後、ウーピー・ゴールドバーグは新作映画「カラーパープル」の出演者を自身の番組である「ザ・ビュー」に迎え、2023年版の出演者たちは番組のスタジオの観客を率いて、彼女の演技に感動的なスタンディングオベーションを送った。
68歳のスターは、アリス・ウォーカーの名作小説を大スクリーンでリメイクしたアンサンブル・キャストの公開を数日後に控えた2023年12月13日、ファンタジア・バリノ、タラジ・P・ヘンソン、ダニエル・ブルックス、そしてブリッツ・バザウレ監督をテーブルに招き、出演者たちはゴールドバーグが前回の大スクリーン映画化で切り開いた道に敬意を表した。
アンサンブル・キャスト
アンサンブル・キャスト(英語: ensemble cast)は、映画やテレビドラマなどで、特定の主役を設けず、役割が同じ複数の主要な俳優で構成するキャスティングである。
このようなキャスティングで、複数のストーリーラインが並行的に展開される映画はアンサンブル映画(またはアンサンブル・フィルム)と呼ばれ、2000年代以降はハイパーリンク映画などの用語で説明されることもある。
「ウィキペディア」より引用
アンサンブル・キャストは、ただ一人の主人公を中心にしてストーリーを展開する最もポピュラーな映画の形式とは対照的に、「集合性とコミュニティ」の意義を強調している。それぞれの登場人物の役割の重要度は等しく、通常はほぼ同じくらいの出演時間が割り当てられる。
アンサンブル映画は、このようなキャスティング方法により、多くの俳優を使って複数のストーリーラインを並行的に描いている。その代表的な例はアンサンブル映画の巨匠と呼ばれるロバート・アルトマン監督の「ナッシュビル」(1975年)や「ショート・カッツ」(1993年)であり、これらの作品でも特に中心となる主人公を設けず、複数の登場人物が織りなす人間ドラマを描いている。
出演中、一行は、スピルバーグ監督の映画での役柄で何世代にもわたって観客に感動を与えてきたゴールドバーグに拍手を送った。
「”カラーパープル”はピューリッツァー賞を受賞した素晴らしい本であり、信じられないような映画の名作であり、我々はあなたに感謝している。」とバザウレが言うと、番組のスタジオにいた全員が立ち上がってゴールドバーグに拍手を送った。
映画「カラーパープル」 のキャストが 「ザ・ビュー」 の観客を先導、ウーピー・ゴールドバーグへの感動的なスタンディングオベーション 引用元:Getty
それから彼はヘンソンと並んでスタジオの観客に向かい、観衆、そして共同司会者のサラ・ヘインズとサニー・ホスティンに、立ち上がって1作目の主演としてのゴールドバーグの仕事に拍手を送るよう促した。
全員が席に着くと、「あなたがいなければ、私たちはここにいなかった。」とブルックスはゴールドバーグに言った。
ゴールドバーグはスティーヴン・スピルバーグ監督の映画「カラーパープル」でセリー・ハリス・ジョンソンを演じ、1986年のアカデミー賞で作品賞にノミネートされた。ゴールドバーグは1990年の映画「ゴースト」で助演女優賞を受賞する前に、初めてアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。
スピルバーグ監督はこの映画の新バージョンのプロデュースに復帰し、オプラ・ウィンフリー(1985年版ではソフィアを演じた)が「カラーパープル」ファミリーに復帰し、彼とともにミュージカルをプロデュースする。
両作品は、1900年代初頭のアメリカ南部で、セリーとネティという若い姉妹が、前者の夫の虐待によって引き裂かれた後、何年にもわたり絆を取り戻そうとする姿を描いている。
バザウレ監督の映画「カラーパープル」には、コルマン・ドミンゴ、H.E.R.、シアラ、コリー・ホーキンス、ジョン・バティスト、デヴィッド・アラン・グリア、アウンジャヌ・エリスら豪華キャストが出演している。
The Color Purple | Official Trailer 2
映画「カラーパープル」(2023)
巨匠スティーブン・スピルバーグが1985年に手がけた名作映画「カラーパープル」をミュージカル映画としてリメイク。
横暴な父に虐待され、10代で望まぬ結婚を強いられた女性セリー。唯一の心の支えである妹とも離れ離れになり、不遇な日々を過ごしていた。そんな中、型破りな生き方の女性たちとの出会いや交流を通して自分の価値に目覚めたセリーは、不屈の精神で自らの人生を切り拓いていく。
主人公セリー役にはブロードウェイ版でも同役を演じたファンテイジア・バリーノを起用し、「ドリーム」のタラジ・P・ヘンソン、実写映画「リトル・マーメイド」のハリー・ベイリー、シンガーソングライターのH.E.R.が共演。製作総指揮にはスピルバーグをはじめ、オリジナル版に出演したオプラ・ウィンフリー、オリジナル版の音楽を手がけたクインシー・ジョーンズが名を連ね、アリス・ウォーカーのピュリッツァー賞受賞小説を原作に新鋭ブリッツ・バザウレ監督がメガホンをとった。2023年製作/141分/アメリカ
原題:The Color Purple
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2024年2月9日監督
ブリッツ・バザウレ製作
オプラ・ウィンフリー
スティーブン・スピルバーグ
スコット・サンダース
クインシー・ジョーンズ製作総指揮
アリス・ウォーカー
レベッカ・ウォーカー
マーラ・ジェイコブス
カーラ・ガーディニ
クリスティ・マコスコ・クリーガー
アダム・フェル原作
アリス・ウォーカー脚本
「映画.com」より引用
マーカス・ガードリー
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